木綿のTシャツ・ジーンズを好きな色に染めませんか

 木綿を染色するのには現在、反応染料が最も多く使用されています。衣料メーカーの木綿繊維も多くがこれを使用しています。基本的に3種類の反応染料があり、プロシオンH染料タイプ(高温で処理)、レマゾール染料タイプ(浸染の場合、少し高温で染色、摂氏60度位)とプロシオンM染料タイプ(浸染の場合、常温で染色可能)に分けられます。
 プロシオン染料タイプは常温で染色できるので、非常に簡便で、??ロンという洗濯機で染められると言っているホビー用の染料もこれが主体です。但し、反面、レマゾール染料タイプと比較して、諸般の堅牢度が少し低くなりますので、衣料メーカーの多くはレマゾール染料タイプや更に高温で処置するプロシオンH染料を使用しています。木綿以外に、麻も染められます。プロシオンM染料は現在、製造中止になっております。ここでは、レマゾール染料を使った浸染について説明します。


必要なもの 

お手持ちの白いTシャツ・白いジーンズ(ブルージーンズは白くする工程が必要)などの木綿製品であればなんでも結構です。

レマゾール染料浸染用四原色オールセット 1セット 3,150円(消費税込、送料別)

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ターキスブルーG レッドF3B  B.イエローGL ブラックAN

内容: 上記のレマゾール染料4色 各25g ・ 無水芒硝 2kg ・ ソーダ灰 1kg ・ レマフィクス 100g
 ラクトーゼL 500g ・ ノイゲンSS 500g ・ 染色説明書1部

上記のセットでの染色可能枚数-------レマゾール染料、25g、4色で各色を全量使用使用した場合、濃色で木綿、麻などの布、糸が2000g程度、淡色でその10倍程度を染めることが出来ます。1色25gで500g程度の布や糸が濃色で染色できます。淡色で5000gの布や糸が染色できます。
 
以上の4原色でほとんどの色相は混色して作ることが出来ます。美しいバイオレット、レッド、他は別売の染料を使用します。レマゾール染料のカラーサンプルをご覧下さい。 


染色前に新品の木綿製品の糊抜き これ意外と重要

 買ったばかりの木綿の製品は糊がついていることが多く、染着が悪く染色には不向きなので糊抜きを行うとうまく染めることができます。布を温湯に30分間浸け込んでおきます。摂氏70度の温湯1リットルにつき、ラクトーゼLを5〜10g、ノイゲンSSを5〜10g を溶かした液に1時間浸け込み後、湯沸器の湯で十分に洗浄します。但し、何度か使用し、洗濯した木綿製品を使用するときは必要ありません。レマゾール染料、プロシオンM染料を問わず、木綿の染色前にはこの処理を行う方が無難です。


レマゾール染料での浸染(布全体を浸け込んで染める)

まず、染色する布の重量を「はかり」で計って下さい。

 

染浴の構成の基本

  水(染浴)     布の重量の20〜40倍
   濃色ほど少なく、淡色ほど多くします。

  染 料     最高濃度で布の重量の
          4%前後、淡色は0.3%
          位に減らす
ブラックの濃色(真っ黒)のみは5%位使用します。
染料を混ぜて好きな色を作るときも最終的な染料の量の限界は同様の%になります。混ぜて作った場合、各染料の吸収時間に差があるため、濃度が高すぎて染色途中で引き上げた場合、希望する色相にならない場合があります。
         
  
無水芒硝  染浴1リットルにつき、30〜50g
  
ソーダ灰  染浴1リットルにつき、20g

としてTシャツ等の布重量100g当たりからの算出

  水(染浴)     淡色 4リットル
          濃色 2リットル



  
染 料     淡色(0.3%) 0.3g
          濃色(3%)  3g〜5g 

  
無水芒硝    淡色(染浴4リットル)120g
          濃色(染浴2リットル)100g

  
ソーダ灰    淡色(染浴リットル) 80g
          濃色(染浴2リットル) 40g

  

 0.3%位の染料濃度   3%位の染料濃度

レマゾール染料での木綿製品の浸染による染色の工程

1)染める布を水を入れた別の容器のなかに漬け込み、均一に濡らして膨潤しておきます。
2)染浴に
染料10倍程度の水でよく攪拌、溶解してから加えます。
3)
無水芒硝を必要量加え良く攪拌しておきます。
4)染浴を摂氏
60度に熱し、濡らした布をつけ込み、撹拌しながら、摂氏60度を保ちます。
5)染色開始後、
30分でソーダ灰を加えますが、染めムラに成りやすいので、一旦、布を染浴から出してから、少量の水で必要量のソーダ灰を溶解して染浴に加え十分に撹拌します。
6)布を染浴に戻し、良く撹拌しながら、摂氏
60度で 60分間、染色します。
7)染色終了後、湯沸器の温湯で洗い流しながら色が出なくなるまで洗います。
8)レマゾール染料は、水や洗濯には強いのですが、フイックス処理をすると更に堅牢なものに成ります。
摂氏30〜40度の水、
1リットルつきレマフイクス10g を溶かした液に布を浸け込み、20〜30分間ののち引き上げ、軽く水洗して乾燥し終了します。